ダンウェイ株式会社
代表取締役
高橋陽子
神奈川県
- 第4回DBJ女性新ビジネスプランコンペティション
- サービス
- 教育
事業概要
障がい者の新たな職域拡大を「ICT治具」で実現
~川崎発!日本、そして世界へと!~
障がい者自立(納税者)×産業発展×雇用創出×福祉財源圧縮×子ども支援
PROFILE
大学卒業後、数社の企業総務・人事を務めたが、息子の障害をきっかけに、2010年に退職して社会保険労務士事務所を開業。障がい者を取り巻く大きな社会的課題に気づき、課題解決のため、2011年にダンウェイ株式会社を設立。障がい者就労支援を柱に、独自の評価制度を構築。その結果、障がい者雇用決定率135%、定着率90%を超え、国内トップクラスの実績を出す。さらにインテル株式会社と協働し、「ICT治具」を開発。中小企業支援と同時に障がい者の新たな職域拡大を目指す。またICT治具教育パッケージを教育機関へ提供し、子どもたちの未来を育てることに寄与。
ビジネスモデル
社会的課題解決のため、知的障がいの方でも制作ができるホームページ制作ソフト「ICT治具」を、インテル株式会社との協働により開発。自社の障がい者就労支援事業にICT治具訓練カリキュラムを取り入れ、情報発信の苦手な中小企業のホームページ制作を受託。その後、制作物+ICT治具の納品と同時に、ICT治具を使用できる障がい者雇用も実現。このように継続的な情報発信を行うことで、中小企業の産業発展+雇用創出を狙う。更に、自社のノウハウをパートナー制度により広げ、障がい者職域拡大の発展を狙う。
ICT治具は数字や色をキーとする簡単なワークフロー、分業が可能なクラウドを採用。また、コミュニケーション支援ツールとして、教育機関に対しICT治具教育パッケージ(ソフト+テキスト+インストラクト)を提供し、子どもたちの「認め合い、課題解決する心」を育てる。その結果、世界中に多くのサポーターを増やし、多様な人が認め合う共生社会を実現する。
受賞後
特別支援教育プログラム「だんだんシリーズ」を全国に展開
「障害者のその人なりの自立」「地域共生の実現」をビジョンとして掲げ、障害児者へのシームレスな教育提供、能力の可視化を行い、彼らの秘めた能力を発掘・開花することで、社会での自立の可能性をひろげることを目指している。その柱となっているのが、知的障害のある方でも使用できる、インテル㈱との協働で開発した「ICT治具」だ。第4回コンペティションでは受賞を逃したが、その悔しさをばねに、障害者をとりまく社会の大きな課題解決にむけ、今期開発したのが、特別支援教育プログラム「だんだんシリーズ(ICT治具+テキスト+シラバス)」だ。主に学校現場や障害児者支援事業者へ提供を開始した。
今後は、このモデルをしっかりと日本中に浸透させ、世界に発信することで、障害あるなしにかかわらずお互いが尊重し、認め合う社会を創造していきたい。そのためには、チャレンジ精神を忘れず、会社と社員が共に成長できる環境づくりを大事にしたい。
2016年6月発行「ファイナリストはいま(追補)」より抜粋